熊本地震

熊本地震の状況と調査

熊本県阿蘇市の阿蘇神社は、平成28年4月16日午前1時半ごろに発生した熊本地震の影響で、日本三大楼門の一つで重要文化財の「楼門」と拝殿が全壊した。また、境内に3カ所ある神殿がいずれも損壊状態。今回の地震が大規模なものであったことを物語っています。
ただ今回、損壊部分からなぜ倒壊してしまったのか、わかったこともあります。
それは、神社の外側部分の見えるところには立派な材料を使ってありよく作り込んであることがわかるのですが、反面見えない部分には材料を節約したのではないだろうかと思われる節が見られました。これは建てられた時期の時代背景もあり、当時は材料不足。当時としては致し方ない状況ではあったかと思われます。これらの要因と近年熊本にこれほど大規模な地震がなかったことで、それを想定した地震対策がなされていなかったことが今回の大規模な損壊に繋がった原因ではないかと考えています。

熊本地震の状況と調査

熊本地震から学んだこと

今回の地震を受けてすぐにお客様の元に駆けつけました。弊社が取り組んできた建築物には被害もなく、ほっと胸をなで下ろしました。
被害調査に回るなかでわかったものがありました。
弊社の工法は別段今回の地震を想定して行っているものではありませんでした。もちろんある程度の地震対策は施してはいました。
実は5年ほど前から風速60メートル級の台風がいつかやってくるのではないかと考えていて、独自設計による台風対策の取り組みをしておりました。今回、それが功を奏し結果的には直下型の大規模地震にも耐えうる建物となっていたようです。
今回の地震を経験することで学ぶことも多く、建物をより強く永く残すための数多くのヒントも得ることができました。
この経験から学んだことをより深く研究し、神社仏閣のみならず住宅建築等にも幅広く皆様のお役に立てるように精進して参ります。